ミズノハイパーワープシリーズ（ピュア、エリート、プロ）それぞれの特徴を徹底レビュー！

ミズノから発売されたランニングシューズの新シリーズハイパーワープ（HYPERWARP）シリーズが注目を集めています。

シリーズ名に込められたのは、「ワープするような速さで未来のレースシューズを変える」という強い意志。

長年、独自の進化を追求するあまり「尖りすぎている」と評されることもあったミズノのレーシングシューズですが、今作はエリートが求める「反発・安定・軽量」という3要素を極めて高いレベルで具現化しつつ、驚くほどの「扱いやすさ」を兼ね備えています。

ハイパーワープシリーズのシューズの特徴を簡単にまとめると

　①次世代ミッドソール「ミズノエナジーXP」による超速レスポンス

　②カーボンシューズの常識を塗り替える「137g」の衝撃

　③独自技術による「100%カーボン製3D形状プレート」

となります。

ハイパーワープシリーズでは、3つのシューズが発売されています。

それぞれのシューズはどんなシューズなのか徹底解説します！

特徴

厚底カーボンシューズといえば「沈み込んでから反発を待つ」感覚が一般的ですが、この「ミズノエナジーXP」は決定的に違います。

その違いとして注目すべきポイントは、「レスポンスの速さ（足の回転の速さ）」です。

走ってみると、接地した瞬間にエネルギーを返し、即座に次の動作へ移ることができる感覚があります。

そのため、ピッチ走法で走るランナー向きのシューズと言えるでしょう。

フラッグシップモデル「ピュア（PURE）」の重量は約137g（27.0cm目安）となります。

ナイキのヴェイパーフライやアシックスのメタスピードが180g台であることを考えると、この40g以上の差はかなり大きいものと言えるでしょう。

カーボンプレート入りでこの軽さを実現できているため、多くのランナーの選択肢に入ってくるシューズと思われます。

通常、土踏まずを巻き上げるような複雑な3D形状を作る場合、成形の難易度からカーボンに他の素材を混ぜるのが一般的です。

しかしミズノは独自技術により「100%カーボン成形」を実現しました。

これにより、100%カーボンならではの強固な反発を維持したまま、中足部のグラつきを抑える圧倒的な安定感を生み出しています。

シリーズ最軽量のフラッグシップモデルになります。

上下両層に「ミズノエナジーXP ライトウェイト」を採用し、インソールを排除した仕様です。

薄底でカーボン搭載のピッチで押していくシューズとなります。

注意点として、軽量化の代償として耐久性は割り切っており、30km程度の走行でアウトソールに摩耗や剥がれが見られるとの報告もあります。

ここぞという時の「勝負靴」として運用するのがよいでしょう。

ミッドソール上層に「ライトウェイト」、下層に「スタンダード」のXPを配置することで、反発と安定の絶妙なバランスを実現しています。

アムステルダムマラソンでミズノ歴代最速の2時間6分台を支えたのはこのモデルのプロトタイプと言われており、フルマラソンで自己ベストを狙うランナーにとっての本命と言えるでしょう。

ピュアよりも4mm厚いソールが、後半の足残りをサポートしてくれます。

「スムーズスピードアシスト」機能を搭載し、最も幅広いランナーが恩恵を受けられる一足でしょう。

プレートには適度なしなりを持つ「カーボン強化ナイロン」を採用し、ふくらはぎやアキレス腱への負担を軽減しています。

また、前足部の接地面積が3モデル中で最も広く設計されており、抜群の安定感を誇ります。

癖が少なく、カーボン特有の扱いにくさを感じさせないため、初めての本格カーボンシューズとしても最適です。